Tsu(スー)がダメな8つの理由


悪いこと言わないから、やめたほうがいいです

北川雅嗣です。



少し前にとても狭い範囲で結構騒がれた
Tsu(スー)っていうSNSがありますよね。

たぶんあなたもご存じだと思います。

 

で、

「きったんさん、Tsuって実際どうなんですか?」

「Tsuは稼げる稼げるってみんな言ってるけど
本当なんですかね?」

「きったんさんのダウンに付きたいので
はやく登録して下さい!」

みたいなメールをやたら頂いているので、

多少出遅れた感じはありますが
今日はちょっとTsuのお話をしようと思います。

 

Tsuを知らない方のために一応説明しておくと、

  • 見た目はフェイスブック(以下fb)に近い
  • 広告費による利益の9割をユーザに還元する
  • 子の利益が親に分配されるネットワーク構造を取っている
こんな感じですね。

「史上初の本格的な稼げるSNS」
って紹介してる人も多いです。

 

で、うちの弟子がTsuのアカウントを持っていたので
それを使い一通り調べてみたのですが…

あ、かなりの長文なので先に結論を言っておきます。

「馬鹿なことはやめて今まで通り頑張ろう」

 

1)そもそもTsuに支払い能力がない可能性が極めて高い

Tsuを頑張ってらっしゃる方にとっては
いきなり絶望的な話になりますが、まあ聞いて下さい。

 

Tsuの収入源は今のところ
Tsu内に貼られている広告収入のみなので、

まともな額の分配金を支払うには
とてもではありませんが全然、そう、全然足りないのです。

 

「きったんさん!
fbもメインの収入源は広告費です!
あれだけ儲かってるみたいなので広告収入は偉大です!」

まあまあ、説明していきましょう。

 

ちょっと小難しい話になりますけど、

あれは長年に渡り蓄積されたビッグデータを、
莫大な投資によりブラッシュアップされてきた
極めて優れたターゲティングのアルゴリズムで扱うことで、
効果的な広告運用が可能になり
結果として大きな広告収入を得られています。

 

簡単に言うと、

fbは色々研究されてるので広告の需要が高い、
だからfbは広告収入で儲かるってことです。

 

しかし、できたばかりのTsuに
そんな芸当ができるはずもないので、
ユーザあたりの広告収入はfbよりもだいぶ少ない。

 

つまり、Tsuの運営者は全然儲からないんですよ。
広告収入が全然入っていないのです。

 

Tsuユーザの数とか属性とか貼られてる広告とか見ると、
月の広告収入はどんなに良くても数百万円程度のはずです。
下手したら100万円もいってないかもしれません。

というのも、貼られてる広告は
リンクシェアばっかりなのですが、

このリンクシェアって基本的に
広告のリンク先の商品が購入されて初めて
成果が発生するんですね。

 

はい、ここであなたに問題です。

何としてでも稼ぐぞ-!って
躍起になってる人だらけのTsuユーザのうち
一体どれだけの方が購入に至るでしょうか??



しかも前述のようにターゲティングが全然できてない…

そりゃ広告収入入らないでしょ。

 

アドセンスなら桁が1,2個増える可能性がありますが、
BANされてしまったのか現在は貼られていないようですね。

他の広告も同様に、出すことができないのでしょう。
個人サイトならコソコソ出すこともできますけど、
この規模になるとそんなことも不可能ですし。

 

さて、Tsuの運営者の収入がヤバいのは分かりました。

それでは今度はTsuの支出を見てみましょう。

明らかな支出であるユーザへの還元額は
どのぐらいになるのでしょうか?

 

Tsuではちょっと友人が増えれば
1日0.01ドルぐらい簡単に発生します。

無名の人でも頑張れば
1日1ドルぐらいにはなるようです。
じゃあ月に30ドル、3,600円?
あれ、結構凄いんじゃない?

 

まあ、0.01ドルも稼げない人も居るでしょうから、
ここは平均1人1日0.01ドルとしましょうか。

そうなると、Tsuには
毎月1人あたり0.3ドルの支払い義務が生じます。
簡単ですよね。

 

で、Tsuは早くも
ユーザ数100万人を突破したそうなので、

毎月30万ドル、いまの日本円で3,600万円ぐらいの
支払いをしなければいけないということです。

 

つまり、

Tsuの収入はどんなに良くても月数百万円、
支出は3,600万円ということですね。



もう一度言いましょう。

Tsuの収入はどんなに良くても月数百万円、

支出は3,600万円。です。

 

収入数百万、
支出3,600万。


ざわざわ…

 

2)9割という還元率

しかも、しかもですよ。

Tsuは「広告収入の9割をユーザに還元する」
と豪語しています。

 

ちょっと、ちょっと待って。ちょっと待って。

 

営業利益の、ならまだ分からなくもないですが
広告収入(売上)の、ですよ。

これ本気で意味分かんないですよ。

この意味の分からなさが分からない人は
ちゃんと勉強しないとまた騙されますよ、ほんとに。

 

Tsuはユーザに還元した分を引けば
あとは全部丸儲け~

なんてことはありません。

サーバ代、サービス維持費、サービス改善費用、
支払いシステム運用&維持費、ユーザ対応…
ざっくり言ってもいろんな費用が掛かります。

あ、サーバ代と言っても
Xサーバ月々1,000円みたいなのとは次元が違いますからね。

fbとかツイッタークラスになると
専用のデータセンターがあって、
どのぐらいだろう、日本円で月々数億円とか、
そういうレベルで掛かってきます。

 

そして、利益の9割を還元…ではなく
売上の9割を還元…ってことは、

売上の1割でこれらの費用を払っていく必要があるのです。

 

Tsuの収入はどんなに良くても月数百万円。
まあだいぶ多めに見積もって500万円としましょうか。

となるとTsuの手元に残るのは
1割の50万円……。

 

月に50万円の予算…



フォローマティックでも
もっと掛けてるかな…

 

と、そういうレベルなんですよ。
どれだけ意味不明なのかを分かってもらえるでしょうか。

 

Tsuはfbを目の敵にして

「利益はユーザに還元されるべきだ」

みたいなことを言ってますが、

 

別にfbの経営陣は広告費から得た利益で
夜のお店でシャンパンをポンポン空けたり
イカツイ車を乗り回したりしているわけではありません。

例えばfbの2013年の総売上は79億ドル、
今の日本円で約9,480億円(!)なのですが、

決算書を見てみると、
その約65%にあたる51億ドルを
サービスの維持や改善に使っています。

そこからさらに税金などが引かれていくので
手元に残る利益はそう多くありません。

 

つまり、fbは良質なサービスの無償提供という形で
広告収入をユーザに還元しているのですね。

 

大事なことなのでもう一度言いましょう。

莫大な投資と長年のユーザデータにより
広告の効果を最大化する努力をしてきたことで
信じられないほどの広告収入を得ることに成功したfbが、
その利益の大半をシステムの維持にあてています。

 

さて、Tsuさんですが、

fbに比べれば全然最適化されていないために
ただでさえ雀の涙しか入らない広告収入のうち
たった1割しか残らないお金でどうやって

サーバ代を払ったり
サーバのメンテナンスをしたり
ユーザビリティを上げたり
広告効果を向上させたり
支払いシステムの運用&保守をしたり
カスタマーサポートを行ったりするのでしょうか?

月々たったの50万円ですよ??
そんなのフォローマティックでも無理ですよ???

 

もちろん、裏で凄いコネクションを持っていて
実は既に数千億円単位の資金を用意してるって可能性も
ゼロではありません。

でも普通に考えれば分かると思うんですが、
投資家って成功する可能性が高い事業にしか
投資しませんよね。

で、お金をたんまり持ってる人って
そりゃー頭もキレッキレですから、
このように穴だらけのTsuを
成功する可能性が高いと判断するかと言ったら…

3)お金欲しい属性しか来ない

まあ普通に考えて、

お金をちらつかせることで集まるのは
そういう属性の人だけですよね。

現にいまTsuで多数シェアされているのは
「Tsuで稼ぐ方法」とか「Tsuの○原則」とか
そういうのばっかりです。

そんな魑魅魍魎の世界に、
何をどう考えたら一般人が入ってくると思うのでしょうか…

 

ただでさえ金を稼ぐことが悪と見なされる日本です。
無理ですよ、無理。

アメリカだったらまだ良いのかもしれませんけどね。
ネットワークに対する抵抗もそんなに無いでしょうし。

 

ツイッターも、フェイスブックも、
一般ユーザが使っていて「楽しい」からこそ
一般ユーザが流入してきたわけですよね。

だから、お金稼ぎが嫌いな日本人が「稼げる」からって
入ってくるわけがないじゃないですか。

 

なんですかね、

これはもう直感的にダメだと分かるような感性を
身に付けたほうがいいですよ。

そうじゃないとまた騙されますよ。

直感でダメだと感じで、
後から調べたりして理屈を後付けするって形が理想です。

(まあ今回は後から調べたら想像のはるか斜め上をいく
ダメ加減だったわけですが)

 

まあ、そういう感覚は
一朝一夕で身につくものではないですから、

FM購入者通信をしっかり読むなどして笑
感性を鍛えていって下さい。

 

4)ネットワーク構造を取っている

3)と関連しますが、

ネットワーク構造を取っているために
より「お金欲しい属性」の必死度が上がり、

リンクシェアなどによるささやかな広告収入は伸び悩み、
魑魅魍魎すぎて一般人はまったく入ってこないと、
本当にいいことがありません。

ネットワーク構造特有のインセンティブで加入するのは
お金欲しい属性だけです。

そしてお金欲しい属性はあらかた加入済でしょうから、
今から入ったところでもう本当にどうしようもないです。

 

(※)————————————————
よく混同されますが、マルチとねずみ講は違います。
商品が介在するのがマルチ、しないのがねずみ講です。

「入会金が必要で、かつ商品が介在しない」
これはねずみ講なので完全に違法です。

一方マルチは各種ルールを守りさえすれば合法です。
「マルチ!?ネットワークビジネス!?MLM!?違法だ!」
と脊髄反射するのは恥ずかしいのでやめましょう。
——————————————————

 

5)順序を間違えている

最初は広告なしで頑張らなきゃならんのです。

だって必死こいてユーザを集めなきゃいけない段階で
広告なんか出したらユーザ離れかねないし、
そもそも広告を出してくれるところが少ないし、
出してくれたとしても効果微妙だから広告単価も低いし…。

 

だから広告なしの間に頑張って資金調達して、
ストイックにサービスの改善を進め、ユーザを増やし、
我慢して我慢して我慢して我慢して、
めでたく浸透したら初めて広告を出す…

それが正しい順序ってもんです。

 

fbしかり、ツイッターしかり、Youtubeしかり、

最初の数年は広告を配信せずにユーザを集め、
どっぷり浸透してユーザが離れられなくなった段階で
初めて広告を出しています。

というか、これが当たり前なんですけど、
Tsuはこの順序を完全にすっ飛ばしてるんですよね。

 

もっと言えば、
本来はサービスの向上によりユーザを集めるべきなのに、
お金をちらつかせることによって集めている。

 

これらの結果どうなるかというと、

サービス穴だらけだしユーザが偏ってる
→ 資金調達できないし広告収入増えない
→ サービス改善できないからまともな新規ユーザ来ない
→ だからサービス穴だらけだしユーザ偏ってる
→ …

という負のループに陥るわけです。

その末路は…

 

6)過去の類似サービスはことごとく失敗している

「初の本格的な稼げるSNS」
とかって紹介してる人結構いますけど、
実は似たようなサービスは過去にありました。

例を挙げると…

 

・ZenZuu(2008年頃)

広告収入の80%が還元されるはずだったSNSです。
上述したような理由により広告が全然入らず消えました。

 

・Rippln(2013年頃)

割と新しいサービスですね。
アムウェイのSNS版とも言うべきものです。

一年半ぐらい前にちょっと噂が流れましたが
一般ユーザが入らないどころか法に触れたようで
気がついたら息をしていませんでした。

(情報がほとんど見つからなかったので
ご存知の方が居れば教えて下さい)

 

また、利益をユーザに還元するという形でなくとも、
「稼げる」「商用利用」を全面的にうたったサービスは
やはり失敗しています。


例えば、

 

・セカンドライフ(2007年頃)

バーチャル空間で3Dのキャラクターを使って
色々交流したりするサービスです。
アメーバピグのリアル版に近いとでも言えばいいかな。

このバーチャル空間で稼いだり
ビジネスに繋げて…という流れでして、

稼ぎたい人たちが参入しまくったものの
その雰囲気が一般ユーザに受け入れられず撃沈。

いまは稼ぎたい人が消えて、
普通に楽しんでいる人がわずかながら居るようです。

 

・ITBizcom(2006年頃)

mixiが商用利用の取締を強化した頃にタイミング良く
「商用利用OK」を全面的に押し出して登場したのですが
ギラギラした人たちが全力で活動したため
一般ユーザが全く続かずすぐにフェードアウトしました。

 

別に類似サービスがダメだったから
Tsuも絶対にダメだというわけではありませんが、

類似サービスが何故ダメだったのかを考えると
Tsuの行く末も自ずと見えてくるのではないでしょうか。

 

7)支払い方法がおかしい

これも結構謎なんですが、
TsuのQ&Aによると支払い方法は

「100ドルを超えた段階で」「小切手にて」

だそうです。

今時小切手って…。
銀行振込は一切ナシです。

 

いやまあアメリカ国外になると
振込手数料とか色々面倒なのは分かりますが、
それにしたって小切手郵送ってヤバいでしょ今時。

ユーザごとに郵送するコストとか
凄いことになりそうですよね…
たぶん税金対策とかその辺だとは思うんですが。

 

あと、無事日本のユーザが受け取れたとしても、
海外の小切手の換金手数料って結構凄いですよ。

銀行によって違いますが、
下手したら5000円とか取られます。

わーい100ドル達成だーとか喜んでたら

半分近くが換金手数料で吹っ飛ぶわけです。

 

あと、この100ドルってのも一般人には
なかなかハードルが高いですよね。

まあ頑張ってみれば
数ヶ月でいけないことはない額だとは思いますが、

もう身も蓋もない話をすると、
その労力を別のことに費やしたほうが
よほど稼ぎやすいであろうことは言うまでもないですよね。

 

Tsuさんとしても、
99.99%のユーザは100ドルも稼げないだろうと踏んで
この価格を設定しているわけでしょうし。

(それでも上位0.01%のユーザだけで
十分すぎるほど破綻するように思えますが)

 

8)日本在住者は利益を受け取れない可能性がある

もっと言うと、
日本居住者は利益を受け取れない可能性すらあります。

TsuのQ&Aを見てみると

「今年のTsuでの利益が600ドルを超えそうな場合は
受け取りにソーシャルセキュリティナンバーが必要」

などと書いてあるのです。
マネーロンダリング対策とかですね。

で、このソーシャルセキュリティーナンバーですが、
コレ日本居住者には取得できないのですよ。苦笑

 

まあ今年はともかく、
もしこの年間600ドル制限が来年以降も続くのなら、
せっかくTsuで稼いだお金も
日本居住者は受け取れないですね。

 

いやまあ散々言ってきたように、そもそもとして
支払うお金が無いだろって話なんですが。

 

Tsuで稼げる6パターン

そんなこんなで、
いかにTsuが(悪い意味で)ヤバいのか
お分かりいただけたでしょうか。

 

これらのことを踏まえると、
Tsuからの直接収入で稼げる可能性があるのは…

1)それなりに有名な人
2)情報業界以外から大量のアクセスを引っ張ってこれる人
3)Tsuでバズるような質の高いコンテンツを提供できる人

 

1)はまあ、見てれば分かるでしょう。

2)は広告費を大量に突っ込めるとか、
リアルですさまじい人脈があるとか、そういう人です。

3)をできるような人はそもそも
どの媒体を使ったって上手くいきますので、それならば
支払われない可能性や消える可能性の高いTsuではなく
サイトを作って長期安定を狙うべきです。

 

また、Tsuを使うことで間接的に稼げるのは…

4)Tsuで稼ぐ方法をTsu以外で大々的に展開できる人
5)Tsuからリストを取れる人
6)Tsuの穴を突ける人

 

4)は、Tsuで稼ぐ方法を無料オファーを出すとかですね。
多分いまどこかがプロモーション用の動画を
必死こいて撮影しているところでしょう。

5)ができるならまだ救いようがあります。
Tsuは副業リストの金脈みたいなもんですからね。
ただもちろん皆同じことを考えているので
どう差別化するのかという大きな問題があります。

6)は、まあ基本的に出たばっかのサービスは
色々と穴だらけなので、例えば…
アレを大量にやれば欲しがる人は多いだろうな…

 

さて、あなたは
1)~6)のいずれかに当てはまったでしょうか?

 

当てはまったのであれば
やってもいいかも良いかもしれませんが、

「Tsuって実際どうなんだろ」
「なんかみんな勧めてるからやってみるか」
ぐらいの考えでこのメールを読んでいるのであれば
たぶん当てはまっていないと思いますので、

少なくともTsuからの直接の収入目当てでやるのは
本当にやめておいた方がいいです。

 

4)~6)をやるとか、
Tsuに投稿したコンテンツを今後別のものに使うとか、
そういう計画性を持ってやるならまだ良いのですけどね。

 

Tsuで稼げる??

馬鹿なことはやめて、ツイッターや
そこから派生するサイトアフィリやメルマガアフィリに
精を出して下さい。


以上!

 

…というわけで、

史上最長の記事となってしまいました。
pdfにしたほうが良かったかも。

ではでは。

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